寝楽起楽

ネタばれには配慮しない、感想/紹介ブログです。毎週1回更新 +α を目指したかった。

2017-12-27から1日間の記事一覧

沈む館からの脱出:『遠い声 遠い部屋』 トルーマン・カポーティ 河野一郎訳 新潮文庫 1955年(原著1948年)

ポーチの上の3人は、木版画にきざまれた姿のようであった――りっぱな枕の王座にすわった老人、主人の膝に寝そべり、その足元にぬかずく小さな召使を、溺れゆく光の中でじっと見守っている黄色い愛玩動物、そして祈祷を捧げるかのように、ひときわ高くさし上げ…