チャップリンの人生観が詰まった映画である。
コメディ映画しか撮っていないと思っていたので以外だったのだが、展開はいたってシリアス。
主人公は、かつて喜劇王として名を馳せたが、現在は零落し、すっかり年老いたカルベロという名のコメディアンと、ダンサーとしての道を、足が動かなくなったことで絶たれてしまった女性、テリーの二人。
カルベロの励ましにより段々と立ち直っていくテリーと、栄光の時代に戻ることが出来ず苦しむカルベロが対象的。
何よりもお伝えしたいのは、名言の多さである。
例えば、こんなせりふ。
「人生は恐れるに足らない。
ほんのちょっとの勇気と想像力、
それにお金がちょっぴり」
「君は病と死だけを考えてる。
でも避けられないのは死だけじゃない。
人生だ いのちだ!」
「お客を愛しているんでしょう?」
「だが尊敬はしていない」
「そう?」
「一人で居れば、皆いいひとだ。
だが群集は、頭脳のない怪物だ、突っつかかればどこに暴走するかわからない」
これなどは鋭い社会への批判としても読める、良い言葉である。
僕がこの映画を観ようと思ったのも、
あるサイトでたまたま見かけた、劇中に登場するせりふが、思いがけず心に響いたことがあったからだ。
恥ずかしいので、ここには載せないが。
興味ある人は、この映画の30分目あたりに出てくるので、観てみると良いと思う。
決して損にはならないはずである。