市井の人達から、身の回りに起きた、おかしかったり怖かったりする物事をエッセイ(1000字以内)にして送ってもらい、それをそのまま収録した本。
ポール•オースター(ムーン•パレス書いた人。未読)がアメリカのラジオ番組で昔似たようなことをやったので、その真似をしたそうな。
糸井重里の『いいまつがい』の、笑い話以外も集めたエッセイバージョンといえば分かる人は分かるのでは。たまに凄い面白いのがあるので、いいまつがいもお勧めする。
で、本書の話。
大体はさらっと読めてしまうけれど、本当にゾクリとさせられるのも混ざっていて、楽しく読めた。
事実は小説よりも奇なりという使い古された言葉はあるけれども、この本を読むと、人生の妙というものを感じる。
皆さん中々不思議なエピソードを持っていて羨ましい限り。自分には人様に語れる話はちょっと思いつかない。
後書きと、翻訳家の柴田元幸さんと内田さんの対談も興味深かった。
相変わらず、独自の視座から人を納得させるのが上手い人である。
無条件に信じすぎるのも危険だけれども
、つい釣り込まれすぎてしまう。