ぶっちゃけこのLIVE映像とか、初見はドン引いた。
↓歌手概要
弾き語りを基本スタイルに活動する、新少女世代言葉の魔術師。音楽の中ならどこへだって行ける通行切符を唯一持つ、無双モードのただのハロヲタ。あとブログ。
(公式サイトから引用)
一番最初に聴いたのは『みっくしゅじゅーちゅ』だった。
んで、こういうPOP系の人なんだな~ていう印象のまま、適当にツタヤで上の曲が入ってる『MUTEKI』っていうアルバムを借りた。
そしたらそれが普通のアルバムとは違って、バンド構成じゃなくて弾き語りで代表曲が収録されてるバージョンだったんですよね。音が少ない分、歌詞がしっかり聴けて、それでまずやられてしまった。
あのまちを歩く才能がなかったから
私 新宿がすき
汚れてもいいの
一番上の動画でも歌ってて、この動画の最初でもある『新宿』って曲の一部。
アイドルイベントにギター一本抱えて飛び込んでくる度胸も凄いし、そこでこんな華やかな世界の闇の塊みてえな曲歌うのも流石だし、終盤には客を飲み込んでってるのもすさまじい。
ご本人も相当闇が深い方なんだけど、大森靖子さんは闇が深いまんま「かわいい」で世界を、というよりその歌を聴く一人ひとりを救おうとしている。
ガールズポップの表層の“かわいい”の捉われ方に対して、“いやいや違うから”っていうのがあって。わたしが思う“かわいい”っていうのは、手作りのものなんです。その人が作った手垢のあるもの。たとえば、自撮りと現実がめっちゃ違っても、自撮りが現実でもいいじゃんっていう感じですよね。それはどうやっても剥がせないものじゃないですか。自分が“これ”って思ってないものは、なくしちゃうし、どんどん剥がれていっちゃうけど。この曲の題材は女の子にしてるけど、それが女の子である必要はないんですよね。
――“かわいい”っていう言葉は、大森さんにとって“愛する”と近い意味な感じがします。
そうなんです、愛でたいっていうことですよね。
(大森靖子 “伝えたいこと”ではなく“個の肯定”、『クソカワPARTY』に綴った超歌手・大森靖子の生き様 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス)
痛いなコイツ、とかそういう批判も人気になっていけばいくほど山ほどもらったみたい(僕も最初LIVE映像で引いた一人だし)なんだけれども、靖子さんはマジで痛いくらいに本気で活動をしてるんだな、てことが映像から曲から、ビシバシと伝わってくる。その生き様が、なによりもかっこいい。
後、元モーニング娘。の道重さゆみさんの大ファン(なんせ『ミッドナイト異性清純交遊』という彼女にささげる曲を作ってしまうぐらい)とのことで、流れでさゆみさんの曲も聴いた。
びっくりするぐらいにさゆみさんがアイドルでびっくりなんだけど、この『ラララのピピピ』って曲も、アイドルさゆみが「普通の女の子」にあこがれる気持ちを歌うっつう、よくよく考えると非常に皮肉が効いた歌じゃないかと思う。
アイドルで居続ける限り絶対かなわない(叶わなかった)夢をアイドルソングとして歌うという。
アイドル界全然知らんけど、奥はとてつもなく深そう。
後、本記事とは全然関係ないんですが、割と前に「一押しのもの」っていうカテゴリーをつくったっていう、謎の報告をしておきます。
一応紹介系のブログなんで、特にお勧めのものを名詞代わりに厳選してく予定だったんですが、全部で多分130件ぐらいある感想記事のうちもう40件とか入ってて全然「一押し」の本来の意味では使えてないタグになってます。大森靖子さんも入ります。
以上。