寝楽起楽

ネタばれには配慮しない、感想/紹介ブログです。毎週1回更新 +α を目指したかった。

短歌は良いぞ

最近、短歌を詠み始めた。

 

なれなれしい人まつげもやすちゃんさんのブログを読んでいたら、短歌を詠んでらっしゃって、なんとなく一句だけ作ってみたら自分天才じゃね!?となってそのまま続いている。その歌がこれ↓

 

背を向けた あなたを蹴飛ばす その代り 足元の影を そっと踏みつけ

 

どうっすか!?結構よくないっすかね、僕はいいと思うんですけどね、突然こんなことを言われて困惑気味に愛想笑いをしている皆様の顔が見えます。

 

まあでも上の歌はそもそもの着想からし綿矢りささんの『蹴りたい背中』からヒントを得まくってしまっているので、ぶっちゃけオリジナルとは言えない。『蹴りたい背中』がこんな話だったかは全然覚えてなくて、なんか女子高生が暗めの男子高校生の古びた木造家屋の二階の彼の部屋で写真集?がいっぱいつまった段ボール箱を見せられるシーンがあった・・・・?ぐらいの印象しかないんだけども。

 

言葉の持つ力っていうのはやっぱし強いもんで、「蹴りたい背中」はその中でも特に僕の中にしっかり残ってるものの一つである。このタイトルを聞き知っている人は、誰しも「あ、あの背中は蹴りてえ」とか、ふとした瞬間に考えるようになったに違いない。そんなことない?ちなみに僕は柔軟性皆無な人間なんで、蹴るとしても相手が階段を降りてる時にしか確実に思うようには蹴れず、そしてその絵面はどう考えても陰湿ないじめである。

 

話を元に戻すと、短歌って趣味としてやるにはほんとになんも手間かからないので、皆やってみません?単純に57577になるような言葉のリズムを探すのも楽しいし、俳句と違って季語いらないのでほんとに思いついたまま詠むだけでいいし、なんなら唯一のルールといってもいい57577も現代短歌はほんとにまったくと言っていいほど守ってないものもあるみたいです。

 

ちょっと何かを創作したりする側に回ってみたいけど、小説とか書く根性はないし、絵は下手だし、音楽もさっぱりわからないし・・・みたいなみなさんに、特に短歌はお勧めっす。

 

んじゃまた。

 

 

 

 

 

消化できない話

あまりにも推奨レベルが高すぎてちょっと手に負えないよね、という話は、聞かされた後のその話の置き場が自分の中に無くてずっと変なもやもやが残る。

 

成長するに従って、この話はあのカテゴリ、あの話はこのカテゴリ、と言う風な区分付けは上手になっていき、その分だけ心に直接どかんと来る様な経験は少なくなるもので、そういうのが時たま来るとびっくりするもんだ。

 

人は日常、自分の表層の部分しか使わずにお互い生きてるわけだけど、ふとした瞬間にその奥の、本人も整理のついてない何かがガッと出てくることがあって、それは受け取る側としてもよく分からないけど何だか凄いものとして大抵は受け取られていく。

 

もやもやが晴れたというのは、それだけ自分が成長したということであって、それは嬉しくもあり悲しくもあることだ。

 

まあなんでこんな話になったかといえば、昨日思いがけず重い話を聞いちまって、しかも長年かけて熟成されていた分だけ若者のそれよりも何倍か重く、もうどうしようもねえってなってるからである。

 

 

タロット

中二心を忘れないためにと、最近タロット(ライダーウェイト版)を始めたが、これが中々楽しい。

 

例えば「今日の運勢」をワンカードで占うと、

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こんなカードが出てくる。これはカップの3で、タロットリーディングの本によると「豊かさ、友情、コミュニティ」を意味するらしい。なるほどなるほど。

 

タロットのいいところは、本を読んでみても「この解釈じゃないと駄目!」ではなく、一般的にはこういう解釈がされるけど、基本的にあなたが感じたことを優先していいし、占い方もワンカードとかケルト十字とか色々あるけど、自分が一番占いやすい形にしちゃって問題ないよ、というような、おおらかさがあるところである。

 

例えば上のカードを僕が直感的に見た場合、「黄色い人なんか不敵な顔してんな」「葡萄持ってるけど何あれ」「白い服の人体ねじれてね?」と思う。そういった感想は脇において、友情のカードだから何か良い日になるらしいで終わらせても良いし、もっと深く考えてもいい。それは自分の裁量に全て委ねられている。

 

解釈によってはどんなに良いカードが出てもそれを悪い意味に捉えられるし、どんなに悪いカードが出ても良い意味に転嫁していい。結局のところ写るのは自分の心なのかもしれないが、タロットという間を挟む分幾分客観的になるし、悪い結果もまあ所詮占いだし、と流すことも出来る。

 

後単純に「愚者」とか「正義」とか「運命の輪」とか、名前だけで結構楽しいし、絵をただ見てるだけで割に面白い。カードゲームそのものにはあまり興味を持たなかったが、カード自体はそれなりに好きである。

 

というわけで、タロット結構お勧め。難点は「タロットやってる」というのが人聞きとしては微妙にマイナスよりのところか。

 

 

オディロン•ルドン

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上はオディロン•ルドンという人の、『夢の中で』という連作?の一つらしい。

 

光り輝く目ん玉に真っ先に視線が向きそうだけど、個人的には左下の影になってる人達が良い。見知らぬ宮殿の中に二人迷い込み、手と手をつないで探索中、決定的にわけのわからないものを見つけてしまった、て感じ?

 

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ICOのこの絵とか、その元ネタのキリコの絵とかを何となく思い起こさせる。

人が影になってる絵が自分結構ツボみたい。 

 

あと、通りで見覚えあると思ったら、オディロンルドンさんは最近アニメになった(てさらっと書いたけどもう三年も前らしいですよ。笑えねえ)漫画悪の華のあのボードレールの小説の挿絵のモチーフになってた。

 

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よくわかんないけどなんか目ん玉が好きな人だったんですな。