寝楽起楽

ネタばれには配慮しない、感想/紹介ブログです。毎週1回更新 +α を目指したかった。

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

20代男子がセンスマウンティングしたくて作ったプレイリスト

要は好きな曲詰め合わせです。全21曲。 公式PVが上がってない場合はitune musicから引っ張りました。 また際限なくなるので1アーティストにつき1曲にしてます。 〇「深夜高速」 フラワーカンパニーズ //www.youtube.com 自分が音楽に興味をもったきっかけ…

何時間でもプレイ可:『ゲームSF傑作選 スタートボタンを押してください』 D・H・ウィルソン&J・J・アダムズ編 仲原尚哉・古沢嘉通訳 創元SF文庫 2018年

「なにやってるの」わたしはいった。 「 『ダイヤモンド・ナイツ』のパスワードがないかなと思って」トードは慌てて答えた。 「おまえ、ソリーのキャラのアイテムを全部自分のキャラに移すつもりだっただろう」デッカーが言った。「最低な奴だな。葬式に来て…

これが直木賞作家だ!『この話、続けてもいいですか。』 西 加奈子 ちくま文庫 2011年

私の父の、酔ったときの口癖は「そういう世界」です。そのときのポーズも決まってます。親指を突き立てない「グー」サイン。ハタから見れば握りこぶしに力を入れているだけのような状態で、元気に「そういう世界!」 。どういう世界?私の統計によると、言葉…

言葉の円盤投げ:『熊の敷石』 堀江俊幸 講談社文庫 2001年

木の鎧戸にくりぬかれた菱形の穴から、形どおりの幅でやわらかい光の筋が素焼きタイルの床に落ちていた。部屋の空気じたいはきれいに澄んでいてむしろ涼しいくらいだったが、壊れてのばすことのできなくなったソファーベッドの背もたれに顔が密着するような…

本を焼き、心を焼き:『華氏451度』 レイ・ブラッドベリ 伊藤典男訳 早川書房

火を燃やすのは楽しかった。 ものが火に食われ、黒ずんで、別の何かに変わってゆくのを見るのは格別の快感だった。真鍮の筒先を両のこぶしににぎりしめ、大いなる蛇が有毒のケロシンを世界に吐きかけているのを眺めていると、血流は頭の中で鳴り渡り、両手は…

孤独に浸る人々:『千年の祈り』 イーユン・リー 篠森ゆりこ訳 新潮社 2007年

このご先祖様の物語は、わが町の歴史上もっとも輝ける一頁だ。まるで夜空に華麗にひらめく一発の花火のようだ。だがあとには闇がのしかかる。まもなく最後の王朝が共和政体に倒され、皇帝が紫禁城から追放された。皇帝の誰より忠実な側近である最後の世代の…

青年期だけがない:『春日井健歌集』 春日井健 短歌研究文庫 2005年 

大空の斬首ののちの静もりか没ちし日輪がのこすむらさき (p8) いきなりこれだもんな。 春日井建歌集 (短歌研究文庫 (18)) 作者: 春日井建 出版社/メーカー: 短歌研究社 発売日: 2005/09/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 〇内容 『未青年』…

全文情愛:『恋文の技術』 森見登美彦 ポプラ文庫 2011年

四月九日 拝啓 お手紙ありがとう。研究室の皆さん、お元気のようでなにより。 君は相も変わらず不毛な大学生活を満喫しているとの由、まことに嬉しく思います。 その調子で、何の実りもない学生生活を満喫したまえ。希望を抱くから失望する。大学という不毛…

『いつか春の日のどっかの町へ』『サブカルで食う』 大槻ケンヂ 角川文庫

左手でマイクを握り、右手でギブソンJ-50のネックを握った。歌い続けながら、ギターを肩から外すと、いっそギタースタンドに立てかけた。そして身一つだけになってまた歌い続けたのだ。 この信じられないギター弾き語りシンガーの、歌ってる途中でギターを…

三者三様:『読んじゃいなよ!』 高橋源一郎編 岩波新書 2016年

わたしが大学に入ったのは一九六九年。卒業、ではなく、除籍になったのが一九七七年。その八年の間に、わたしは、数えるほどしか授業に出ませんでした(十回も行ってません)。 なので、ひょんなことから、大学で教えるようになったとき、というか、学生たち…

みうらじゅんフェスティバルに行ってきた話

www.kawasaki-museum.jp ↑これ。 みうらじゅんさんっていまいち何してる人かわかんないんだけど、この企画展見に行っても何やってんだか結局わかんなかった。 内容は、ちっちゃい頃からみうらじゅんが自分で締め切りを作って、恐竜や仏像のスクラップブック…