寝楽起楽

ネタばれには配慮しない、感想/紹介ブログです。毎週1回更新 +α を目指したかった。

まとまりのない話

   暇なので先日兄と虚しい話をした話をする。

 
人間は言語によって個々人が別の世界を見ている、とか、事物は関係性によって成り立ってるとか、それはまあ多分正しい。
 
  だがそれらはあまりにも正しすぎるせいで、新説の登場する余地がない。 
 
 
  だとすれば今の思想系のことをやってる人たちって、結局先人をなぞるだけで実際には何もなしえていないのではないか。新しいものが産めない学問というのはもう死んでいるのではないか。
 
  なら今それらの勉強をする意味って一体何?
 
 
  割と昔のことだけど、前に「僕が思いつける程度のことは当然他の人も思いつくことなわけで、じゃあ僕の居る意味ってある?」と悩んだことがあった。この前の話もこれと似ている気がする。
 
 
   最終的には兄が「ここ数年ぐらい思ってるけど、結局のところ信じるしかないんだよな」とかなんとか適当に上手いこといった風にして終わった。
 
   できるだけ自分が楽をしつつ、かつ最大限に周りの役に立ち、その上斬新なことが出来ないかなあと漠然といつも思っているのだが、それはとても難しい。
 
最寄駅についたので、脈絡もなくこれで終わるのである。
  

映画『Singin' in the Rain 邦題:雨に唄えば』 (1952) +『義足のMoses』

 誰も待ってないだろうけどお久しぶり。まるたです。

 

 

雨に唄えば (字幕版)

雨に唄えば (字幕版)

 

 

雨に唄えば』は、トーキーと呼ばれる映像と音が合成された映画が発明された、その前後の時代の映画俳優を主人公にしたミュージカル映画

 

 超有名な映画だし、ぐぐればいくらでもあらすじとか出ると思うので省略。

 

巷の評判通り凄く良い映画でした。最初の方は挟まってくる歌の感じとかがいかにも昔でとっつきにくかったけど、終盤は度はまりしてた。

お気に入りはこれとか。45秒あたりから。

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歩き出しながら何気なく口ずさむリズムが凄くきれい。

 

個人的にリナがとてもいい味出してた。意図せずして人をイライラさせる、自分勝手でわがままな役って、難しくないのかな。やりたい放題できるから意外と楽しいのかも。

 

ミュージカルは全くといっていいほど見たことなかったけど、普通の映画と比べて良くも悪くも勢いで突き抜けていける分、ストーリーに深みを持たせるのは厳しいのでは、とも思った。

 

 だがしかし今回真に紹介したいのはこの映画ではなく、これである。

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視聴後に何気なくタイトルで検索したら出てきた動画。映画中の歌の一つ使って描いたらしい自主制作アニメ。幽霊ちゃんめっちゃ動くし、いちいち可愛い。要視聴。

知られざる才能を見つけた!とか思ったけど、50万再生行ってるし単に僕の耳が遅いだけですね。

 

そんじゃまた。

 

 

心を映す本棚

自分の本棚を晒すスレや、Twitterのタグを時々覗いている。これが案外面白い。

 

 

本棚に収容されるのは、必ずしも読んだ本ばかりではない。

 

 

読みたい本、読みかけで挫折した本、そういうものも入れられている。

 

つまり、其処には、その人が成りたいと思っている自分像が、赤裸々に写っているのである。

 

 

余り良い趣味ではないけれども、そういった人の内面をこっそり見るのは、なかなか楽しい。あっちから晒してるんだから、疚しいことはなにもないし。

 

 

ただ、こういう目で持って自分の本棚を見るのは、余りお勧めはしない。うわあ、こんなんになりたいのかよ俺••••••と、凹む可能性がある。経験済みだ。

 

特にオチもなく終わるのである。

高橋源一郎 内田樹『嘘みたいな本当の話』 文藝春秋

 

嘘みたいな本当の話 みどり (文春文庫)
 

 

 

市井の人達から、身の回りに起きた、おかしかったり怖かったりする物事をエッセイ(1000字以内)にして送ってもらい、それをそのまま収録した本。

 
 
ポール•オースター(ムーン•パレス書いた人。未読)がアメリカのラジオ番組で昔似たようなことをやったので、その真似をしたそうな。
 
 
 
糸井重里の『いいまつがい』の、笑い話以外も集めたエッセイバージョンといえば分かる人は分かるのでは。たまに凄い面白いのがあるので、いいまつがいもお勧めする。
 
 
で、本書の話。
大体はさらっと読めてしまうけれど、本当にゾクリとさせられるのも混ざっていて、楽しく読めた。
 
 
事実は小説よりも奇なりという使い古された言葉はあるけれども、この本を読むと、人生の妙というものを感じる。
 
 
皆さん中々不思議なエピソードを持っていて羨ましい限り。自分には人様に語れる話はちょっと思いつかない。
 
 
後書きと、翻訳家の柴田元幸さんと内田さんの対談も興味深かった。
 
 
相変わらず、独自の視座から人を納得させるのが上手い人である。
 
無条件に信じすぎるのも危険だけれども
、つい釣り込まれすぎてしまう。
 
 
次はポールオースターのにポロロッカして、内田さんのいう日本とアメリカの違いというのを見てみたいと思う。