寝楽起楽

ネタばれには配慮しない、感想/紹介ブログです。毎週1回更新 +α を目指したかった。

【ゲーム感想】『うたわれるもの 偽りの仮面/二人の白皇』

しかしこりゃ、追加労働手当を貰わんと割に合わん

(本作の台詞より)

 

昨日の夜にクリアして、寝て起きたら余韻がすげえ。

おかげで今日一日、仕事しながらつねに片隅にうたわれるものがありました。

 

store.steampowered.com

 

◾️一行あらすじ

 

ヤマト國を旅していた少女「クオン」が、ある日記憶喪失の青年「ハク」と出会う

 

◾️感想

 

うたわれるものについて

 

うたわれるもの」は、元々18禁PCゲームからはじまった、3部作のシリーズものです。

「偽りの仮面」「2人の白皇」は2作目/3作目にあたり、1作目の「散りゆくものへの子守唄」と世界観がつながっています。

 

私は第一作のpsp移植版をプレイ済です。クリアしたのは10年ちょい前......10年ちょい前!? ストーリーから目を離せずに、夜な夜な遊んだのを覚えてます。

 

今回の2作品も「いずれやらねば」と思っていたのですが、steamに移植されていたのを見て衝動買い。

そのままここ3週間の空き時間はひたすらこれをプレイしてました。

 

 ●中身はほぼボイスドラマ

 

本編は、テキストパートとSRPGパートが順々に進行していく構成です。驚くべきは、音声なしで読んでも文庫十数冊分くらいはありそうなテキストがフルボイスなこと。

 

タイトル画面で放置してた時間とか含め、プレイ時間累計が90時間くらいだったのですが、体感そのうち70時間はボイスを聴いてた気がします。 

 

ただ声優さんがめっちゃいいお陰で、ずっと飽きることなく聞けました。(調べたら、主人公の声優さん、野原ひろしの声優の藤原啓治さんで、去年亡くなられてるんですね……悲しい)

●コメディとシリアスの塩梅

 

うたわれるもの」といえば戦記+ちょっとSF、平穏な日々に忍び寄る戦争の影、その中で主人公は......なのですが、今作もこれを踏襲。

 

「偽りの仮面」では、舞台であるヤマト國の右近衛大将(=要するにめっちゃ偉い人)、オシュトルの隠密となったハクたち主人公の活躍が。

「2人の白皇」ではそのハク(◯◯◯◯◯)がヤマト國を二分する争いの参謀役となり、戦う様が描かれます。

 

前半(「偽りの仮面」)は平穏な時期がけっこう長く続くので、正直めっちゃ長え〜〜と思わんでもなかったのです。

ただこれは盛大な前振りにもなってて、前半が平和な分、後半は「あの日々はどこに行っちゃったの......」と思うこともしばしばでした。

感情移入をしていればしてるほど胸に来るイベントがけっこうあります。

 

あと、全体の長さは、そのまま単純接触効果というのか、登場人物の面々をめっちゃ好きにさせる効果も担ってる気がします。

これはまんまとはまって、「君ら、これからどうなってくんだ」ていう心配の気持ちがプレイの原動力でした。

メインキャラの中では個人的には、主人公のハク、クオン、アトゥイ、ヤクトワルトが好きです。

特にハクは、正直出だしはダメな奴すぎたんですが、状況によっていやおうなしに覚醒していかざるを得なくなっていく感じが悲しくもあり頼もしくもあり。

好感度上昇度ランキングで、文句なしに一位です。

 

 

●「ご都合展開」と笑う俺の中の悪

 

これは私の悪いところなんですが、ストーリー展開に「ご都合だな〜」と思ってしまうこともないではなかったです。

 

でも、ご都合の中にも許せるものと許せないものってあるじゃないですか。

「舞台装置のためだけに登場するキャラ」はダメだけど、「キャラが結果的にご都合的に舞台を動かす」ならOKとか。

 

うたわれるもの」は私基準ではその辺は全然オッケーで、「この展開はご都合だけど激アツだからよし!」みたいな感じで遊んでました。

(でも、1作目を遊んでないと???になる点はけっこうありそうだなーとは)

 

あと、注意点としては、これは忌避感は人によると思うんですが、元が18禁ゲーなのでそういうノリの会話がけっこうよくありました。

そーいうもんだと思って受け入れられない方はちょっと厳しいかなと。

 

●キャラと一緒に年を取っていた

 

こっからは個人的に一番驚いた & 良かった点について。

 

先に「1作目を10年ちょい前にプレイした」と書いたのですが、この2作目、3作目には、そこで主役だった面々が成長した姿で登場し、ストーリーにもがっちり絡みます。

プレイアブルではないので、そこで一線は引いてあるのはすごく好印象でした(トウカの「1つ、2つ、3つ、4つ......と数え上げていく連撃がすげえ好きだったので、ちょい残念でしたが)。

 

ストーリー出てきたのを見たときは、カルラ!!!!アルルゥ!!!トウカ!!!!!カミュ!!! って感じでした。全体にイラストも気合入ってましたね。ウルトリィがめっちゃ美人だったのと、オボロが超おっさんに変貌したのは笑った。

 

で、1作目の面々が解決した戦乱も補足的に言及されたりするのですが、注目のポイントはそれが「10数年前」の出来事として語られること。

 

つまり、私の1作目プレイ ~ 2作目プレイと、作中の時間の流れがたまたまシンクロしたんすね。これがめっちゃえもかったです。

 

「一緒に年を重ねた」という感覚をこういう媒体で味わえることは早々ないと思うので、ほんとうにいま、この時期にやってよかったなと思います。

 

 

 

そんな「うたわれるもの」、なんと現在、1作目~3作目のストーリー部分だけをすべて、全部無料でアプリとして配信中です。iOSAndroidどちらにも対応。

apps.apple.com

 

うたわれるもの ロストプラグ」というスマートフォン向けRPGが昨年から始まったのですが、それに合わせて公開したそうで。


ちょっとでも興味を持ったら、在宅勤務なりなんなりのお供で聞いてくれると嬉しいです。(steamにSRPG部分も入った移植版があるので、公式にお金を落としてくれたらもっと嬉しいです)。

 

今後は、「ロストプラグ」に手を出すかどうかで迷ってます。スマホゲーム、サービス終了したときの喪失感がやばいだろうなあ。コンシューマで出してくれれば……。

あと、いまんとこは「3部作で終了」と公式発表出てますが、既存リメイクだけじゃなくて新作を……願わくば「二人の白皇」の次を出してほしい。

 

あ~~~、それにしても、プレイしおわっちゃったなあ。

 

ではまた。