結構良かった(すごく良くはない)。
○あらすじ
横浜(?)の港街に住む少女が少年に恋する
○考察・感想
1964年、東京オリンピックの年が舞台ということで、まだまだ古くさーい雰囲気の町並みが強調されるシーンが随所に見られるが、これがとっても良かった。
50年も前にもなるともう完全に異世界だなぁという感じ。無論アニメだから事実と異なる部分もあろうが。ベッタリと油のついたような背景の凄さはジブリの特権という気がする。
ストーリーは、まあ別に普通に見れるんだけど、もうちょっと見せ方なんかあったんじゃないかなあ。
メルが布団の中で泣いて、そこで話は終わるんかな?と思いきや、カルチェラタンっつう明治から建ってる、学校の由緒ある建物の取り壊し反対運動の話が続いて、ああこの話でいくんかーと思ったら突然恋がまた全面に出てきて、全体としてせわしない。
一個一個の見せ方についても同じ。ナウシカとかラピュタとか、凄い名作だと自分は思ってるジブリ作品って、余韻を残したシーン移動が上手い印象がある。
もしかしたらポニョぐらいからのジブリの傾向かも知れないんだけど、ばっさばっさと場面を切り替えられちゃうことが特に序盤に多くて、もっとゆっくり見させて欲しい気持ちになった。
あと、絵描きさん?ウィキペディアみたらアニメオリジナルのキャラみたいなんだけど、結局あの人の役割ってなんだったの?というのが疑問。
あの絵だけ?だとそんなにインパクト与えることに成功してないし、なんかとりあえずこういうキャラが欲しいから出しとけ、みたいな感じはちょっと嫌い。
でも全体としては上手くまとめられてる作品だと思います。『ゲド戦記』も一応こないだみたんだけど、あれはいいとこ原作の名前で売名した三流映画、ぐらいなもんなんで、吾朗さん凄い頑張ったのでは?