1995年に始まったということで、何気にエヴァンゲリオンシリーズとは同い年です。
ど真ん中の世代かと言われるとまったく違うのですが、再放送の際にお茶の間で流れるのを、なんとなく家族で見る、という程度には親しんできた作品ではありました(お茶の間で見る作品か? という疑問はさておき)。
具体的には、TV版、旧劇はおぼろげ、漫画版は途中まで、新劇は全部視聴済み、というぐらいのリテラシーです。
そんなエヴァがいよいよ完結するということで、ミーハーな精神で、本日有給を取り『シン・エヴァンゲリオン』、たまたま同日に有給を取ってた同期を一緒に見てきました。
素直な感想を以下、ネタバレありで、備忘録として書き残しておきます。これから見る予定の人は回れ右しといてください。あと、深い考察とかは特にないです。
結論としては、私は見てよかったと思いました。
なにより、
「ちゃんとこれで、エヴァンゲリオンという物語を終わらせよう」
という、監督の前向きな心持が感じ取れた気がします。
Qの終わり時点では、ゲンドウ⇔シンジはもちろん、アスカ⇔シンジ、ミサト⇔シンジ、etc、どれを切り取っても確執だらけでどうまとめてくんだろうと思ってました。
でも、全員が全員こじれを重ねただけで、ちゃんと向き合えばそれでよかったんですね。
すごく陳腐ですが、たぶん、監督が「それでもそれでいい」と判断してのメッセージなんだと思います。私はそう受け取って、なかなかジンとくるものがありました(こんなエヴァがみてえんじゃねえんだよ、という批判が一部あるのはもっともだとも思いますが)。
あのシンジ君がついに、ちゃんと大人として成長したのが感慨深かったです。暴力ではなく対話で父と向き合い、それによって呪縛から解放し、アスカやカヲルくんや綾波も救い出す。
リアル時間では、20数年間(おそらく)ずっと14歳のままだったシンジ君ですが、そんな彼も大人になった、監督自身も大人になった。「陳腐でもいい」とすることができたのも、年を重ねたゆえだと思います。
そしてまた、TV版や旧劇時に視聴していたファンの人たちも大人になった。
終盤の「さようなら、すべてのエヴァンゲリオン」は、長年エヴァに囚われてきたファンの皆さんに向けた、これも呪縛から解放するためのおまじないの言葉の一つだったんじゃないかと(私はリアタイでは追えていないので、その重みを十全に感じとることはできないのですが)。
最後の最後はまじ!!??? と思いましたが、あそこも「大人になった」と考えれば納得しました。少年期のもろもろを引きずることもなさそうだし。
奥さんがモデル、いう考察もあるみたいですね。実際、(制作会社の)カラーの歴史をアニメにした以下なんかを見るに、すごくいい夫婦なんでしょうね。『監督不行届』も仲の良さがうかがえる、良い漫画です。
総評、未見の方は、見といて損はないです。
なんなら、この「シン・エヴァンゲリオン」から見ても楽しめるっぽいです。
一緒に見た同期(TV版をちょろっと昔にみた程度で、新劇版はいっさい見てない人)が上映後、完全にただの興奮したオタクになってたので。
3/22のNHKの『仕事の流儀』は、庵野さんの特集らしいですね。興味あるので録画しとこうと思います。こちらも興味ある人はぜひに。
ではまた。